| 2014年2月20日(Thu) 自分は、教師である以前にアスリートです。
競技ダンスという世界で自分の記録に挑むアスリートです。
昨日の浅田真央選手とキム・ヨナ選手のSPが行われました。
結果は、日本国民が望むものではなかったかもしれませんが、浅田真央選手はスケーティングの間、全身全霊をかけ、ここまでの選手生命すべてを賭けて演技をしたと思います。
私は、その演技に拍手を送りたいです。
次のフリーではきっと笑顔で滑ってくれるに違いないと思っています。
さて。
数日前から、私のパートナーと浅田真央選手のトレーニングやその方法等を自伝?の本から情報を得て様々な議論を交わしました。
その中で、今回のSPで私の目に映った二人のアスリートの相違を、いや、正確には浅田真央の見地からの相違点をまざまざと見せつけられ、そして、ダンスに置き換えたらどうなるんだ?という自問自答に陥りました。
浅田真央選手は、世界でも屈指のジャンパーです。もちろん、ジャンプ以外でも点が取れるマルチな選手に成長しましたが。
しかし、そのジャンプの方法を見ると王道?ではないんだそうです。
ジャンプ前に大きく膝を屈曲させてジャンプをする彼女のスタイルは重心がぶれやすくなるリスクを負った方法なんだそうです。
ただ、彼女が類まれなバランス感覚を持っているから飛べてたんだそうです。
彼女は、その方法を修正しオリンピックに挑んだそうです。
そこで、私は今回のキム・ヨナ選手を見て愕然としました。
彼女も大きく膝を屈曲させてジャンプをするジャンパーだったのです。
しかし、彼女たちくらいのワールドクラスになるとバランス感覚は相当なものと思います。
十分に重心のブレを修正し、ジャンプしています。
ここでダンサーとして思ったのです。
問題を修正せず、王道と呼ばれなくても真央流で押し切るのか、
力学的な科学を利用し、今までの自己のスタイルを変更するのか、
もしかしたら、コーチャーの勧めでそうしたのか。
もしかしたら、自分で何らかの変革を求めたのか。
これらは私には分かりません。
が、その選択肢の決定権は彼女にあります。
キム・ヨナ選手と同様なスタイル=膝を屈曲させてジャンプするスタイル、でも、必要十二分以上に浅田真央選手の特性を引き出せたのではないか?
むしろ、自分の身体になじんだ方法とは対極にあるスタイルを手に入れるために背負うリスクは想像を超えるのではないか?
王道=力学に対して忠実でなければ勝てないのか?
ダンスでも同様です。
あれこれ考えて考えて、答えにたどり着かずにいた時。
Webでの記事に目が留まりました。
[為末大]アスリートが背負うもの
【やりたいようにやる】
そうだよ。
自分のダンスを踊る。
やらさせたダンスなんか踊りたくない。
観客を審査員を納得させる-
確実に積み上げ、必ず彼女たちのようなステージで踊ります!
Write:2014/02/20 17:14
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